叛道の感想と言ってもネタバレではありません

ユフィとルルーシュにとっての皇族というアイデンティティについて
ユフィは行政特区を作ってスザクをはじめとする日本人が、日本人として生活できる場と、ルルーシュとナナリーが平和に暮らせる場を同時に作ろうとして皇位継承権を手放した。
対してルルーシュはシャルルの跡など継ぎたくない・関係を絶ちたい、もう争いに巻き込まれたくないという理由でその地位を捨てた。ユフィは100%自発的だが、ルルーシュはナナリーの身の安全を守るため、と危険を避けるために手放したところがあって、100%自発的とは言い難い、と思う。
そして気になるのは二人がブリタニアと名乗るところ。
ルルーシュがギアスをかけるときに「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」と名乗る1話。最初はやっぱり皇子様な自分が忘れられないんじゃん〜とかイエス・ユア・ハイネスって言われて気持ちいいんでしょ〜とか思ったけど、そこでその名を名乗るのはそれが彼の本名だというそれだけの理由で、皇族であることと、その事実に対するプライドとはまた別問題なのだと思った。(1話の名乗りに関しては視聴者にルルーシュが皇子だと理解させるために必要だからっていうのももちろんあるだろうけど)(同じく1話の賭けチェス前の「ルルーシュ……ランペルージ」ってちょっと溜めるのも分かりやすくするための技ですな)
んで、ユフィは虐殺ギアスにかかった後、ナイトメアに乗り込んでカレンと対峙するシーンで「無礼でしょう、私はユーフェミア・リ・ブリタニアですよ!」って名乗る。ここ見ていて切なくなるんだよなぁ。藤堂さんがブリタニア兵に「イレヴンが」って言われて「それが本音か」って返すけどまさにその気分。ユフィもやっぱり自分が皇族であることにプライドを持ってるんだぁっていう。さっき捨てるって言ってたじゃん〜みたいな。ギアスってかかると心の底の本音が出るんだろうなって思ってて、ユフィもやっぱりブリタニア皇族として日本人を見下してたのが分かって切ない。
(自分の記憶力の無さがやばいと思うけど、ここでユフィってイレヴンって口にしてるっけ? 日本人を名乗る皆さん〜は覚えてるんだけど。血染めあたりは辛いからあんま見返してないんだな)
でつまり何を言いたいかっていうのはね、施しは受けない!っていうのは皇族であるユフィから・上から与えられる平和なんてルルーシュには耐えられなくて、それが皇位継承権を放棄したユフィならいいっていうのがちょっと?で。ユフィのそこまでの決意に負けたってことなんだろうけど、全てを手に入れてしまうユフィは皇族であったからそれができるわけで、結局上からなんじゃないの?って話なんですわ。
私は叛道のユフィが本編と違うとは感じなかったんだけど、ユフィってキャラは難しいなぁ…と改めて感じた叛道1回目でした!また書く!